授業感想:A5「橙への接近」

9月1日に行った色彩環コース講座「橙への接近」の感想文を抜粋して掲載させてもらいます。写真とること忘れてたー。あー。またの機会にー。




橙の抱える課題、題して「闇に負けてしまわないために」は、光がどのように自らを強めていくのか、という生きとし生けるものみんなの命題でもあります。自然科学や心理学、生物学、神話学、おそらくはもっと広い学術領域全体でも、突き詰めていけば同じような課題が見てとれることと思います。
生きているものはみな、形態へと努力しているし、生まれっぱなしではありません。自然というものに包まれて、自然というものに育まれているから、コントロールできないこともあるしできることも少しある。
人間の意識も、芽生えっぱなしではありません。さまざまな出来事にさらされて、自我意識は強くなっていかざるを得ません。
こういった「存在」へと指さして進んでいくような求心的力について学びとれるのが橙だと思います。これをもっと深めたいのであれば、ぜひ青についても学んでください。
これらは呼吸と対応しています。どちらか一方だけでは息が続きません。これらは全て色彩を学ぶことに含まれていきます。色彩を学ぶことは、自然の解釈学でもあると最近感じます。

色の仕事をされている方も、色彩心理に興味がある方も、ぜひ学びにいらしてください。そして学んだことのある人も、また学び深めてみてください。学び取れることは、その方の深さに応じてどんどん深く広くなってゆきます。

今回感想文がみなさん長文で、一部しか抜粋できませんが、感じたこと自体が、みなさんの身になった学びなんだなと感じています。
それは自分自身の感じることを通して、体得したものだろうから、ぜひとも言語化して自分のものとして語るようにしてください。

来期2019年色彩環コースより「橙の心理学」が1講義として増強されます。
ぜひ心理学に興味がある方もご受講ください。下記より内容をご覧いただけます。

*日本色彩心理学研究所 色彩環コース2019

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・今日一番響いたことばは、「闇に負けてしまわないために」。真っ暗なものにのみこまれてしまうと自分ではなくなってしまう。それに勝てるものは、光の中心でしかない。

・橙ができていく過程が知れてよかった。今まで色を単独で考えていたから。

・文句なく、明るさと外向きさに潜む内へ納まろうとする力。即外へと放出する呼吸を色から実感することができた。

・2つのグループの発表で、表現は違えど、同じところに行き着いていったことが、主観か普遍へと至るまさにその実践であったと感じている。

・人との関係性を深めていこうとすることも、ある面で自分が濁ったり、陰ったりすることを含んでいる。多分私はその途上にいるのだろうと気づいた。はじめは異物としか思えなかったものを消し去りたい、消えてしまえと書きながらある時点で歓迎する気持ちが生まれて来たことは私にとって大きなことだった。

・常に葛藤があり受苦がある。子供を産み育てるということひとつとっても受苦である。黄の丸がだんだんと嫌だけど赤を受け入れ、橙(朱赤)になっていく色彩体験をしたことで葛藤→覚悟へと気持ちの変化があった。

・本当に色が混ざることへbの葛藤が感じられ、人それぞれ感覚が違っていても、大きな部分では皆同じような受け取り方をしていて、それが普遍的なものになり、神話として作り上げられていったのかなと思うと、色だけでなく神話のことも知りたいなと思うようになった。

・人の全体性とは自然としてどこまで計画されているのだろうか。原色はその起点であるという可能性も理解された。



・汚れる、濁る、ということについても神話からの考察が具体的でわかりやすかった。