ランドセルPJ


ランドセルプロジェクトが進んでいるため、
もう一山超えなければならない。
超えてもまた一山、超えてもまた一山、
まるで次なる山をまた求めてしまう登山家のようだ。


おかげでランドセルをひょひょいのひょいと線画で描けるようになった。
今の私はおそらく「ここにサインしてください」と言われたら
迷わずランドセルを描くかもしれない。
私がこれだけひょいひょいと描けるのものは
仮面ライダーとランドセルくらいだからだ。

フォルムには機能が透けて見える。
形態と機能は繋がっているとやっぱり確認できる。

プロジェクトには色彩心理学療法士のチームで取り組んでいる。
いろんな人がいる。
せっかく多少苦労して決まりかけたものを、ひっくり返してかき回す人もいる。
腹がたつけど、腹がたつことだけに囚われていると何も見えないけれど
一度壊せば、それが一段階よりよいものになるために必要なことが見えて来たりする。

皆で洗い出していく中で、心理を言葉にしていかなきゃならない苦しさが
往々にして横たわっている。
そもそも心理なんて言葉にならんのや、なんて言うと
あれだけ言葉にされることを諦めなかった河合隼雄先生に
きっと怒られるだろうな。
見えないことほど言葉にする努力をしなければ、
自我がこれだけ肥大した現代、見えないことほど遠ざかってしまう。

皆でこねくり回して決めていくものや、
行き詰まった中から見えてくる純粋なものもあったりして、
実に有意義な会議なのだと思うが、
これだけ考えてるんだ。きっとこのランドセルたちには
それこそ目に見えない何かが込められていくんだろうと思う。