東雲色


「東雲色」しののめいろ。
花の名前が多かったピンク色に近い色たちに、
空の色が加わっていく。

私はこの東雲色に近い色に、あっという間に心を奪われる。
曙の空にも、夕焼けの色にも
広がるはずのない東雲色が、空一面に広がる。
ほんのひととき、夜と朝を繋げる時間帯。

大きな亀裂が入った光と闇を、
両立し難い2つの世界を
つなげる色。

なんとも言えない気持ちでいっぱいになる。
心の中にも何かを残していく。
柔らかいのに強いだなんて、
ずるい色だ。

東雲色。