カーマイン

カーマイン。

凛として
他から影響を受けることも
与えることもなく、
その在り方を全うして魅せる色。


自然界ではどの色も
この色になりたいと
凌ぎを削る。

紅葉したものを求めるのは、
私の柔らかさのせいだろう。
私の弱さのせいだろう。
でもきっと、
それでこそ生命なんだろう。

なった後のことなど想像せずに、
私たちは目指す。
私たちは、多くのことを知りすぎているようで、
きっと何にも知らないと、
カーマインを持つ手が
いつも畏敬に満ちる。