レモン 〜小さな女の子〜


気がつくと いつも君はいる
例えば 海の防波堤 
例えば 花壇のレンガ 
例えば 木の枝葉  etc
ちょこんと座ってどこかを見てる いつもきまってひとりで


疲れたのかな あくびをしたり 伸びをしたり
気になるから 「何してるの?」って聞いてみた
君は少しこちらを見たけど 何も言わずにまた元どおり

優しい黄色は 君のトレードマーク
ピンクのワンピースは お花模様
何とも言えないその色合い なんだかとっても愛おしい

あっちで子供たちが笑ってる
みんな友達なのかな 楽しそう
遠目に見る 君の横顔 どうして寂しそうなんだ?
なんだかとっても切なくて 胸がギュってなる

わたしは孤独なの 孤独の星の下に生まれてきたの
だからいつもひとりなの しかたがないことなんだ

君は言い聞かせるように言った

ほんとは友達がほしい
ほんとは仲間がほしい
いっぱい笑って いっぱい泣いて
いっぱい怒って いっぱい いっぱい

心の声が聴こえた気がした
君がいつも何してたのか なんだかわかった気がするよ
それはきっと…  

だけど ほんとはわかってる
ひとりを選んでたのは自分だってこと
これ以上傷つかないように どうにか自分を守るために

だけど神様は許してくれない
君には素敵な魅力があるんだ 君にしかない輝きがあるんだ
君もそれに気づき始めてるだろう

ひとりの寂しさも  傷つく痛みも どうしようもない虚しさも
君は全部知っている だから 
本当の優しさを 本当の強さを 手に入れることができるんだ
弱さを認めること それが強さになるんだよ きっと